水戸の梅まつり
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水戸の春は梅の花から――。
季節やわらぐ早春にちらほらと咲き出す花々が、少し早い春の訪れを告げてくれます。
120年以上の歴史を誇る「水戸の梅まつり」は、日本三名園のひとつに数えられる「偕楽園」、日本最大級の藩校「弘道館」を会場として開催されています。
早春の香りに誘われて、花の旅に出かけませんか。
まつり期間中には、幻想的な夜の観梅をお楽しみいただける「夜・梅・祭」や、全国の梅酒が一同に会する梅酒の祭典「全国梅酒まつり」、咲き誇る梅の下での野点茶会など、多くの催しが行われます。
また、会場内の見どころを分かりやすく案内するボランティアガイドもおりますので、偕楽園と弘道館についてより深く知りながらご見学いただけます。
金沢の兼六園、岡山の後楽園とともに、日本三名園のひとつに数えられる庭園で、水戸の梅まつりのメイン会場です。広大な園内には約100品種3,000本の多様な梅が植えられており、早咲き・中咲き・遅咲きと、長い期間に渡って梅をお楽しみいただけます。
偕楽園は「陰と陽」の世界観を意識して造園されたといわれています。「陰の世界」の入口である好文亭表門から入園し、静謐なる孟宗竹林、清らかな水が湧く吐玉泉を抜けて、梅林が広がる「陽の世界」に至るルートを辿れば、「陰と陽」という偕楽園の造園意図を堪能できることでしょう。
天保12(1841)年8月に創設された水戸藩の藩校で、当時の藩校としては日本最大規模を誇りました。
藩士に文武両道の修練を積ませようと、儒学・国学や武術をはじめ、医学・天文学・蘭学などの幅広い学問を採り入れた、いわば総合大学というべきものでした。
弘道館の敷地には約60品種800本の梅が植えられており、偕楽園とともに梅の名所となっています。
また、弘道館は国の特別史跡となっており、幾度もの戦火を免れた正門・正庁・至善堂の3か所は、重要文化財に指定されています。